喫茶 向日葵
今、少しだけ、 胸がズキンと苦しくなった。 私は、しばらく、 陽飛サンの後ろ姿を眺めていた。 私は、自分の部屋に入って明かりを付けると同時に 着信音がなった。 液晶画面に表示されていたのは、 さっき別れた陽飛サンだった。 心結:『もしもし?』 陽飛:『あっ、心結ちゃん?』 心結:『はい、心結ですけど… どうしたんですか?もしかして、帰り道が わからなくなりました?』 陽飛:『…クスクス…』 心結:『えっ? 陽飛サンじゃないの?』 陽飛:『心結ちゃん、 ごめん、 陽飛だよ。』 心結:『良かったです。 陽飛サンの携帯電話、無くしたのかって思いましたよ。』