ホテル王と一夜の過ち 社内恋愛禁止なのに、御曹司の溺愛が止まりません
なんだかなぁと微妙な気持ちになっている間にも、慎也さんの低い声が耳元で囁かれる。
「たった二日。君と行動をしただけでも――耐えられなかった。上司と部下である限り、君達二人の間には割っては入れない」
「……慎也、さん……?」
「たとえ身体の隅々まで。相原でさえも知らない場所を、俺が目にして触れているとしても……」
「そ、それは……っ」
恥ずかしいから、そんなこと口にしないでほしい。
あの時のことを思い出して、瞳に熱が灯る。
今の私は、絶対に顔が赤い――。
「――香帆。俺と結婚してくれないか」
「え……?」
愛の言葉や交際をすっ飛ばして、いきなり結婚の誘いを受けるなんて……!
思わず呆けた声を出してしまえば、残念そうな彼の低い声が聞こえてきた。
「君がホテル・アリアドネに入社してから、ずっと。俺は君を、愛している」
「そんなに、前から……?」
「言葉を交わし合うまで。ずっと君と相原が、交際していると思っていた」
「そんな、わけ……」
「ああ。君達と行動をともにするようになって、よくわかった。相原がそう誤解されるように香帆を守っていただけで、そうした事実はないのだと」
まさか私達が両想いだったなんて。
衝撃の事実を知らされ、素直に受け止められないのは当然のことだ。
私なんかを好きになるなんて、あり得ない。
そう、思っていたのに――。
「たった二日。君と行動をしただけでも――耐えられなかった。上司と部下である限り、君達二人の間には割っては入れない」
「……慎也、さん……?」
「たとえ身体の隅々まで。相原でさえも知らない場所を、俺が目にして触れているとしても……」
「そ、それは……っ」
恥ずかしいから、そんなこと口にしないでほしい。
あの時のことを思い出して、瞳に熱が灯る。
今の私は、絶対に顔が赤い――。
「――香帆。俺と結婚してくれないか」
「え……?」
愛の言葉や交際をすっ飛ばして、いきなり結婚の誘いを受けるなんて……!
思わず呆けた声を出してしまえば、残念そうな彼の低い声が聞こえてきた。
「君がホテル・アリアドネに入社してから、ずっと。俺は君を、愛している」
「そんなに、前から……?」
「言葉を交わし合うまで。ずっと君と相原が、交際していると思っていた」
「そんな、わけ……」
「ああ。君達と行動をともにするようになって、よくわかった。相原がそう誤解されるように香帆を守っていただけで、そうした事実はないのだと」
まさか私達が両想いだったなんて。
衝撃の事実を知らされ、素直に受け止められないのは当然のことだ。
私なんかを好きになるなんて、あり得ない。
そう、思っていたのに――。