きみへ贈る物語。〜何年、時が経っても君を忘れないから〜

1章 太陽みたいなきみ

雅人くんへ


ここに、本当の思いを綴ります。


今まで、黙っていてごめんなさい。


わたしは、病のせいで余命幾ばくもなかったんです。


そんな落ち込んでいるとき君に出逢いました。


わたしが一回怒ったことありましたよね。


ごめんなさい、あれはわたしと重ねてしまったんです。君に

は生きていて欲しかったから。

ねぇ、雅人くん。
きみは、わたしにとって太陽のようでした。


そして、もう一つ。


嫌いだなんて嘘ついた。きみを傷つけたくなかったんだ。


だって、君のことを愛していたから。

いつの間にか、君に惹かれていた。嘘の疑似恋人関係なんかじゃなく心から君を愛していました。でも、君にわたしの死に顔を見せたくなくて嘘を付いた。今までも少しだけ嘘を付いていたんだ。


本当は、面と向かって謝りたかった。ごめんって。嘘ついてごめんなさい。君とまた出会える日と一緒に過ごすその日までー。
                                      

櫻井唯菜より
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