いっくんのお気に入り♡
一方その頃の聖愛は――――イタ飯店にいた。
たまたまアツコに誘われ、高校の時からの友人達と食事をしている。

「やっぱ、カッコいい~!」
「目の保養に良いわよね〜」

旅行の時のツーショット写真を見ている、アツコ達。
楽しい時間が流れていた。

「でも聖愛も垢抜けてきたってゆうか、綺麗になったよね!」

「そうかな…?」

「うん!」
「綺麗!」
「てゆーか、私達からすれば聖愛は可愛いと思うし!」
 
「そうそう!」
「ちっちゃいし!(笑)」
「壱茶くんなんか、聖愛にベタ惚れだもんね!」 

「だから、自信もちな!
ヒビト(アツコの婚約者)だって、綺麗になったって言ってるのよ?」

「うん、ありがとう!」


そして食事が済み、解散になる。
「あれ?聖愛、歩いて帰るの?」

「うん」

「だったら、私達と帰ろ?
ヒビトが迎えに来るから!」

「え?でも…悪いし…」

「気を遣わないで!ね?」

しばらくして、ヒビトが迎えに来る。
友人と飲んでいたようで、男性と二人で現れた。
「お疲れ〜!」

「「え?」」
ヒビトといる男性を見て、聖愛とアツコが驚いている。

「久しぶり!」

「フミヤくん!?」
「は?なんで、フミヤがヒビトといんの!?」

フミヤは、高校の時の友人。
高校の時、よく聖愛、アツコ、フミヤの三人でいたのだ。

高校三年間。
なぜか切っても切れない関係で、実は聖愛は秘かに“フミヤくんが恋人だったらなぁ…”と思ったこともあった。

「こいつ、会社の同期でさ。
話の流れで、アツコのこと話したら高校ん時の友達って言うじゃん!
びっくりしちゃって!
それで、連れてきた!」

「それで、連れて来られた(笑)」

「へぇー!
ほんと、久しぶりね!」

「あぁ!
聖愛も!」

「うん…!」

「てか、なんか綺麗になったね!」

「え?そ、そうかな?//////」

「うん、なんて言うか…垢抜けた?みたいな!」

「あ…//////ありがとう……!」

「ほら、聖愛。
言った通りでしょ?」

「うん//////」


そして―――――近くにある美味しいシャーベットを食べて帰ろうということになり……

「並んでる…
アッコ、かなり並んでるぞ?」

「えー!暑いし、食べたいよね?」

「え?うん」

「は?暑いのに、待つのかよー!」

「え?あ…」

「な?帰ろうぜ!」
「やだ!」
「マリア様(ヒビトは聖愛のことを、そう呼んでいる)は帰りたいよな?」

「あ…」

「ちょっと!
聖愛を責めるなよ!」

ヒビトとアツコに責められ、たじろぐ聖愛。
それを、フミヤが庇うように立った。
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