いっくんのお気に入り♡
いっくんは独り占めしたい
そんなある日。

「ただいま〜」
壱茶が仕事から帰ってくる。
 
「暑い…」
壱茶は帰ってすぐ、洗面所に直行する。
そして手洗い、うがい、洗顔をする。

少しずつ気温も高くなってきて、早くも壱茶はバテていた。


再度「ただいま〜」と声をかけながらリビングに入ると、クーラーが効いていて涼しい。

キッチンを覗くと、聖愛が微笑んで「おかえり!」と言った。
そして、火を止めてパタパタ…と近づいてくる。

壱茶が両手を広げると、少し恥ずかしそうに抱きついた。

ギューッと抱き締め合って、お互いに頬にキスをする。
そして聖愛の頬を包み込んだ壱茶が、聖愛の口唇にキスを落とす。  

「//////ん…」
 
「フフ…!
せいちゃん、もっとギュッてしよ?
補給させてぇ〜(笑)」

「フフ…お疲れ様!」

「仕事自体はやりがいがあるし、楽しいんだけど…
この暑さがね…(笑)
あ!僕、汗臭くない!?」

「フフ…大丈夫だよ!
でも大変だよね…
私も、トイレの掃除するだけで汗が出るもん(笑)
クーラー入れてないと、暑いし…
だから廊下とか、トイレとか蒸し暑い(笑)
外に仕事出てる人達は、もっとだよね…
ほんと、お疲れ様!」

見上げて微笑むと、壱茶も嬉しそうに笑う。 
「僕にはせいちゃんがいるから、大丈夫だよ!
帰って、沢山癒されてるから!
ギュッてして、補給もするしね!」

「うん!私で良かったら、いくらでも補給して?(笑)」

「フフ…!じゃあ、遠慮なく(笑)」
更に抱きつき、頬を擦り寄せた。

「いっくん、冷たい物入れようか?」

「うん!
麦茶くれない?
暑くて…(笑)」

「うん!
ソファ、座っててね!」

ソファに座ると、ローテーブルに雑誌が沢山置かれていた。
「せいちゃんのお洒落の勉強かな?(笑)」

クスクス笑っていると、聖愛がグラスを持ってきた。
「あ、ごめんね!
散らかしたままだった!」
 
「しなくていいお洒落の勉強?(笑)」

「あー(笑)
また、そうゆうこと言うんだから!(笑)
それもだけど、アツコちゃんの式が近いでしょ?
着ていくドレス、買いに行かなきゃなと思って…」

「それなら、僕と行こ?
選んであげるよ!
うーん…今度の日曜日に行こうか?」

聖愛は微笑み、頷いた。
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