いっくんのお気に入り♡
一方こちらは、聖愛達。

「――――門川さんの旦那さん、めっちゃカッコいいですね〜!」
「いいなぁ〜!あんなカッコいい旦那さん!」

「あ…はい//////」
少しはにかみ、視線を外す聖愛。

「聖愛、まだ新婚さんだもんね!」
「半年…くらいよね?」

「うん、クリスマスに籍を入れたから」

「へぇー!」
「素敵〜!」

「あんなカッコいい人を、毎日拝めるなんて……!
羨ましいわ!!」
「フフ…先輩たら(笑)」

アツコの職場の先輩がそう言ってビールを飲み干し、それをアツコがクスクス笑う。

「でも、壱茶くんからしたら“最初から”聖愛を狙ってたわよね?」

「そうそう!
私なんか、勘違いしてたんだから!」

「え?」

「やたら話しかけてきたから“私が”惚れられてるんだって!(笑)」
「あー!(笑)
でもそれ、聖愛のことを知りたかったからだったのよね!(笑)」

「そうそう(笑)
あれは、恥ずかしかったわ(笑)」

アツコを含めた高校からの友人達が、笑いながら言った。

「一目惚れとか?」

「「「そんな感じ!!」」」
先輩の言葉に、アツコ達は声を揃えた。

「たぶん、そうじゃないよ?」

「え?どうして?」

「一目惚れしてもらえるような容姿してないし……」

「また、そんなこと言うんだから!!」
「聖愛は可愛いわよ?」
「ほら、人見知りだから目立たないようにしてるでしょ?
だから、地味に見えるって言うか…」

「でも、今でも不思議なの」

「「「何が?」」」

「もし…本当に一目惚れだったとするでしょ?」

「「「うん」」」

「よく私のこと意識したな…って。
ほら、大学の時もアツコちゃん達にくっついてたでしょ?
それこそ、目立たないように隠れてたってゆうか…
なのに、いっくんは私を意識してくれた。
そんな人、今までいなかった」

「まぁ、そうね…」
「そう言われれば」
「私達四人の中で、アツコが目立ってたもんね(笑)」

「不思議なの」

「それ以前に、出会ったことがあるとか?」

「そんなことないと思います。
それこそ出会ってたら、覚えてるはずだし…」

「確かに!」

「「「あの容姿だもんね…!!」」」
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