不登校少女、殻を破る。

今日も学校に行けない

閉め切ったカーテンを通り越して、通学する学生たちのおしゃべりする声が聞こえる。
私は目を覚ますと同時に身体が強張るのを感じた。

あぁ、やだなぁ、と思う。
今日は月曜日だ。


パタパタと階段を登る音が聞こえる。
お母さんだ。

私は頭からすっぽりとかけ布団をかぶった。

ドアが開く。

「おはよう。朝ごはん、パンにする?」

私は気怠げに「うん」と返事をした。



パジャマ姿のまま階段を一段ずつ降りる。

中学2年生の秋、夏休み明け。
突如学校に通えなくなった。

気づいたら不登校になってからすでに1ヶ月も経った。

原因なんてわからない。
親も先生も、学校で嫌なことがあったんじゃないか、いじめにあったんじゃないかと原因を探った。
しかし私は彼らの問いかけ全てに首を振った。

私自身、わからなかった。
学校に行けなくなった理由。
気づいたら行けなくなった。
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