イケメンモテ男子と期間限定の同居生活




「ただいま〜」



自転車を走らせること10分。
青倉に借りた鍵でドアを開け、家の中に入った。


玄関のたたきには、秋恵さんが掃除する時に履いているサンダルと、青倉のローファーが置かれている。

どうやら私が1番乗りみたいだ。


洗面所で手を洗い、和室に荷物を置いて2階へ。

青倉の部屋の前で立ち止まり、深呼吸をする。


大丈夫、ただお届け物を渡すだけ。


心臓がバクンバクンと暴れている中、意を決してドアをノックした。



「はーい、どうぞー」



わわっ、起きてたんだ。

すぐに来た返事にビクッと肩を震わせたのち、「失礼しまーす……」とそっとドアを開ける。



「あ、英。おかえり」

「ただいま……。具合は、どう?」

「ちょっと良くなったよ。熱も38度まで下がったし」
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