イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
粘着王子の再来
「ええっ、延期!?」

「うん。お母さん、風邪引いちゃったみたいで。さっきもスマホ開いたらメール来ててさ」



同居1ヶ月を迎えた、翌日の昼休み。

白ご飯を箸でつまんだまま目を見開く瀬那に、届いたばかりのメールを見せた。



「先週急に寒くなったから、多分それにやられたんだと思う」

「あー、最低気温1桁だったもんね」



詳細を見た瀬那の眉尻が気の毒そうに下がる。


遡ること数時間前。

秋恵さんから、母が風邪を引いたため、もう1週間同居を延期することになったと告げられた。


最初は微熱が続いていて、ホルモンバランスのせいだろうと、あまり深刻に捉えずに過ごしていたらしいのだけど……。


昨日の夜から、咳、鼻水、頭痛が発生。
ダラダラ続きだった微熱は、38度にまで上昇したという。



「ぐったりしてて起きられなかったから、今日はお父さんに看病してもらうんだって」

「そっか。なら心強いね」
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