イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
緩やかに口角を上げ、照れくさそうに笑う長門くん。

相手は小学生時代のクラスメイトで、夏祭りで告白されたのを機に付き合い始めたのだそう。


梨子ちゃんの同級生に続き、2組目……。

瀬那と焼きそばは全然悪くないけれど、同じ会場にいたなんて気恥ずかしくて言えない……。



「ゆっくり回れるように閑散期を狙ったんだけど、寒くないかなって気になって。英さんは冬場に行ったことある?」

「うん。1回、いとこ家族と一緒に行ったよ。楽しかったけど、やっぱ寒かった。ショーの席もガラ空きだったし」



まだももちゃんが来る前。小学校に上がる前だったかな。

家族みんなでマフラーぐるぐる巻きにしてショーを観て。

夜もガクガク震えるくらい寒かったから、サービスエリアでラーメン食べて帰ったんだよね。


遠い昔の記憶を掘り起こし、防寒アイテムは持っていったほうがいいとアドバイスした。



「ありがとう。さすが、僕らの委員長は頼りになるなぁ」

「いえいえ。お役に立てて良かったです」
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