イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
電柱の陰から顔を出した彼が私達のもとへとやってきた。

前回に続き火花をバチバチと散らす2人だけれど、今回は周りに誰もいないためか、以前よりも眼光が鋭い。



「で? また喧嘩売りに来たの?」

「ちげーよ。用事はお前じゃなくて、そこの委員長さん」



ジトッとした視線が私に向き、生唾を飲み込む。



「一緒に帰りたいなーと思って校門で待ってたのに、ガン無視されて。朝もわざとらしく友達とおしゃべりしてシカト」

「っ……」

「会いに行っても居留守使われて? せっかく再会できてウキウキしてたのに、心ズタボロよぉ」

「っ、それを言うなら、私だって」

「せめて挨拶、会釈くらいしてくれてもいいのに。みんなの憧れでお手本になる委員長が、そんな態度を取っていいんですかねぇ〜?」



反論する余地を与えず、一方的に責め立てる彼。


確かに、元クラスメイト相手に無視は良くなかった。そこは反省する。

けど、毎日しつこく付きまとってきたあなたに偉そうに説教される筋合いはない。
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