イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
「え……また出たの?」

「出てない出てない。あれから部屋ピッカピカにしたから。1匹も出てないよ」



掃除したことをアピールする青倉に首を傾げる。

足音が静かだったのと、そらくんを持ってきている時点で、避難しに来たわけではなさそうだと予想はしていたけど……。



「ちょっと、やつのことで話がしたくって」



……なるほどね。


特に断る理由もなければ、私も彼について話がしたかったので、「わかった、いいよ」と二つ返事で部屋に入れた。

以前と同じく、右隣に座布団が並べられると、毛布の代わりに羽毛布団が置かれて。



「電気消すね」

「はいよー」



間接照明を点けて、天井の電気を消した。

私はももちゃん、青倉はそらくんを抱えて寝転び、向かい合わせに。



「今日は本当にありがとう。私1人だったら帰れてなかったかもしれない」

「いえいえ。他には何もされてないか? 迷惑電話とかメールとかは来てない?」

「うん。連絡先は教えてないから。佐藤くんについて気になることがあったら、なんでも聞いて」
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