イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
耳元で叫んできたり、背後から脅かしてきたり。

雨の日は、わざと粘着クリーナーを転がして雷の音を再現してきたり。

ひどい時は、耳栓を窓から投げ捨てられたこともあった。



「やめてって言っても全然やめてくれなくて。先生に相談しても、『あの子がそんなことするはずない』って、聞く耳持たずで」



厳重に注意して、守ってほしかった。

けれど、タイミングの悪いことに、4年生に上がる前に産休に入ってしまい……。


代役で来たのは、お気に入りの児童は特別に扱い、そうでない児童はぞんざいに扱う、えこひいき教師。

助けを求めれば求めるほど、問題児扱いされた。


そしてとうとう──。



「食器を運んでる時に、脅かされて……階段から落ちたの」



幸い、残り2・3段のところだったため、大怪我は免れた。

さらに、場所が給食室の近くで。目撃者が多数いたため、さすがに担任もかばいきれず。

食器は割ってしまったけれど、咎められることはなかった。


が……当然、両親は大激怒。

臨時の担任はもちろん、校長先生や教頭先生、彼と彼の家族を呼び出して激しく抗議した。
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