イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
スクープのち告白
翌週の月曜日。

先週と同様、瀬那と待ち合わせして学校へ。



「どう? いる?」

「んー……いない、っぽい」



校門が見えてきたところで立ち止まり、目を凝らす。


立ち並ぶ先生達の中に交じって挨拶をする、腕章をつけた生徒達。

多分、風紀委員会の人だろうな。今日風紀検査の日だから。


電車組の中に紛れ込み、小股で歩を進める。


先生の背後に隠れているのではないだろうか。
委員会の人になりすましてるのではないだろうか。

なんて考えながら両脇を見渡してみたけれど、彼の姿はなかった。


顔合わせづらくなったのかな。先週、尻尾巻いて逃げていったもんね。

情けない姿を晒してしまったんだもん、プライドも少なからず傷ついたと思う。


訪れた平穏に若干胸騒ぎを覚えつつ、先生と委員会の人達に挨拶をして駐輪場へ。

自転車を置いて昇降口に向かうと、掲示板の近くに人だかりができていた。



「ねぇねぇ、何があったの?」

「っ……! 希歩ちゃ……」
< 137 / 156 >

この作品をシェア

pagetop