イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
瀬那が指差すほうを見てみると、同じ列のクラスメイト達が黒板に英文の訳を書いていた。

当てられていたことを思い出し、ノートを持って慌てて席を立つ。


同居5日目の午後。
昼食直後の授業なのもあってか、うつらうつらしてしまった。


危なかった。瀬那が教えてくれなかったらみんなに心配されるところだった。

……なんて、もう既にある人物からは心配されているのだけど。


手の甲をつねって眠気と戦うこと数十分。授業が終了した。

挨拶して着席した途端、再び眠気が襲ってきて、ぐでんと机に突っ伏す。



「お疲れのようですねぇ。どうしたの、寝不足?」

「あぁ……うん。ちょっとね」



尋ねてきた瀬那に、閉じかけていたまぶたを開いて弱々しく返答した。



「ここ最近、なかなか寝つけなくて。5時間くらいしか眠れてない」

「あらま。5時間なら、夜中になっても目冴えてる感じ?」

「うん。朝も少し早めに起きてるから、もう眠くて眠くて」
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