イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
ちゃぶ台の上にお菓子を盛りつけたお皿が並べられる。


どうりでいい匂いがするなぁと思ったら。
時々キュルくんが吠えていたのはこのせいか。


「食べて食べて」と促され、「いただきます」とハート型のクッキーを1枚口に運んだ。


プレーン味かと思いきや、はちみつが混ざっていたようで、噛めば噛むほど口の中に甘い香りが広がる。

クッキーは昔お父さんとよく作ってたけど、はちみつは使ったことなかったな。



「どう、かな……?」

「すごく美味しいよ」

「ほんと!? はちみつ少し入れすぎちゃったんだけど、大丈夫かな?」

「うん。私甘いもの大好きだから。何枚でもいけちゃうくらいだよ」

「良かった〜! まだたくさんあるからじゃんじゃん食べて!」



パァァァと瞳を輝かせて、「こっちもどうぞ!」とココア味のクッキーを勧めてきた。


いいなぁ青倉は。こんなにも優しくて可愛い妹ちゃんがいて。

労ってくれるだけでも嬉しいのに、差し入れまでもらっちゃったら、もう何時間でも勉強頑張れちゃうよ。
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