イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
「大丈夫だよ青倉。確かに絡みは増えたけど、私の緊張をほぐすための行動だったって、ちゃんとわかってるから」

「そ、そうか……?」

「うん。……まぁ、急にお手伝いするようになったってところは聞き捨てならないけど」



意地悪な言い方でほじくり返してみたら、無言でうなだれてしまった。

ありゃ、今度はクリティカルヒットをお見舞いしちゃったみたい。



「……ガッカリした?」

「いや。私もいつもお手伝いできてるわけじゃないし。そんなに私、厳しそうに見えてた?」

「そりゃあ、だって英、あんま笑わねーから。最近はよく見るけど、中学ん時はずっと無表情だったし。話しかけても敬語で返されてたから……」



どうやら初対面のインパクトが強すぎて、未だに引きずっているのが原因だったようだ。


違うよ。それは男子が苦手で。

どうやって接したらいいかわからなかったから、当たり障りのない言葉遣いで返してただけなんだよ。


って、正直に言ったら返答に困るよね……。


どう答えたら最適だろうかと考えていると……。



「──希歩ちゃん?」
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