イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
キュルくんが起きないか心配しつつ、掛け布団と枕をセット。

すると、和室の近くでピタッと足音が止まり……。



「英、起きてる? ちょっといい?」

「はーい、今開ける」



コンコンコンと高速でふすまをノックする音とともに、切羽詰まった声が聞こえた。


いつもは呼びかけるだけなのに。急ぎの用事なのだろうか。


珍しいなと思いながらふすまを開けると、枕と毛布を抱えた青倉が立っていた。



「え……どうしたの?」

「……今日、そっちで、寝ていい?」



様子をうかがうように口を割った。

寝具を持っている時点で予想はしていたけれど、それでも目を見張ってしまう。



「ごめん、急に」

「ううん。いいけど……何か、あったの?」



顔を覗き込んで尋ねると、「……あぁ」と視線を下げて一言呟いた。


昼間の明るく朗らかな姿はどこへやら。

顔には影が落ちており、心なしか青ざめているようにも見える。


どこか、具合が悪いのかな……?
でも階段駆け下りてたから体調不良ではなさそう。
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