イケメンモテ男子と期間限定の同居生活
パンを口に含んだまま、目を見開く。



「……っ、何かって?」

「最近よそよそしいなぁって思ってさ。普段通り話してるけど、あんまり目合わせないし。さっきも睨んでたから、喧嘩したのかなぁって」



クリームパンを頬張りながら胸の内を吐露した瀬那。


み、見られてたんだ……。

同居は隠し通せても、違和感は薄々察知していたらしい。



「喧嘩はしてないんだけど……毎晩夢に出てくるんだよね」

「わお、それは確かに気まずいな。どんな内容なの?」

「ちょっと……こっちよりの」



親指と人差し指をクロスさせて控えめに指ハートを作り、これまでに起きたことを説明。

本当は全部吐き出してしまいたいが、約束を破るわけにはいかないので、夢の中での出来事として伝えた。



「なるほど。それさ、願望夢、ってわけではない?」

「えええ!? な、なんでそう思うの」

「だって毎晩だよ? 私も夢にクラスメイト出てきたことあるけど、連続ではないし。心のどこかで意識しているから毎日見るんじゃないのかなぁって」
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