隣の家の天才クラリネット演奏者が、甘すぎる愛を注いできます
「想乃さんはどのアトラクションから乗りたいですか?」

私は園内マップを見ながら、「どれでもいいですよ」と答えた。

「想乃さん、本当は?」

「え……?」

「遠慮しないでいいんですよ。園内マップを見ている目が輝いています」

「っ!」

どうやら凛也さんには遠慮も通じないようで。

「ジェットコースターが気になります……」

私が小さな声でそう伝えると、凛也さんが「では、まずそこに行きましょう」とマップで場所を確認している。

「いいんですか……!?結構、怖そうなジェットコースターですけど」

「全然いいですよ。絶叫系は嫌いじゃないですので」

ジェットコースターに向かおうとした時、凛也さんが立ち止まった。
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