BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜
「あっ、やっと気づいてくれた(笑)いつ気づくかなと思ってたよ」
「暗くてわからなかった」
今日午後から休みを取って美容院に行ってきたと報告した。
「黒髪に戻してエクステをつけてもらった」
「エクステ?」
「そう、知らない?」
「知らない」
「スマホで検索してね(笑)」
「このやろう(笑)いじりやがって」
「ふふっ」
飛行機の中では姫乃の髪の毛を触りながら不思議そうに見てた。
やっぱり髪の毛触るの好きなんだな。
「何だよ」
「いや、太志さんはやっぱり黒髪ロングが好きなんだなぁと思って」
「…おう」
言われると髪を触るのをやめた。
「明日、ご両親にご挨拶するのもオレンジの髪じゃだめだと思ってね」
「髪型くらいで判断するような厳しい親ではないけどな」
「私の勝手な誤解でやっちゃったし、太志さんから貰った口紅もつけたかった(笑)」
太志さんはまた明日買ってやると言ってくれた。
到着まで寝ると言って太志は大きな体をズラして姫乃にもたれて寝た。
ふふっ、体勢きついでしょと思いながらも嬉しかった。