BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜

「ごめんね、ひーちゃん、遅くなって、あら?」

姫乃は立ち上がって挨拶をした。

「初めまして、西姫乃です」

姫ちゃんですとひふみさんはお母さんに言ってくれたので、お母さんからも姫ちゃんと呼ばれる事になった。

姫乃は自分でも人見知りはそんなにしない方だと思うがこの2人も同じだと感じた。

まあでも『宮乃』を支えてるとしたらお客様とのコミュニケーションは必要だろうなと、2人の明るさに姫乃は仲良く出来そうと思った。

ひふみさんからはひーちゃんと呼んでとまで言われてしまったけどいいんだろうか…

全員が揃い座るとお父さんが「姫乃さん、宮野家へようこそ、カンパーイ」と食事が始まった。

姫乃だけお茶にしてもらいみんなはアルコールを呑んでいた。

次はゆっくり呑もうとみなさん言ってくれてひーちゃんはゴクゴクと1番多くビールをあけていた。

太志さんがあまり話さないのがわかるように宮野家の男達は黙々と食べている。

お母さんとひーちゃんが仲良く笑いながら話しているのだ。

前に太志さんに自分の事をおしゃべりだよねと言った時に、話してくれる方が楽と言っていたのがわかったような気がした。

宮野家の男達は寡黙……

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