BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜
次の日、姫乃の定休日に太志は休みをとってくれた。
両家の許可がおりたということで婚姻届を貰いに2人は市役所に先に向かった。
「後で一緒に書こう」
「うん!」
食事を済ませて貸別荘に到着した。
鍵を入れるBOXから鍵を取り出し太志は休憩していこうと言った。
テーブルにさっき貰った婚姻届を置いて順番に書いていった。
「姫乃、何でそんなに字が上手いんだ?」
「お母さんが小学校の教師なの、字は結構厳しく教えられた」
「俺、字の綺麗な人も結構惹かれる」
「えー、私よりきれいな字を書く人に出会ったらどうなるの?」
「いや、もう大丈夫だって(笑)」
「本当にー」
「本当だよ、俺な、実は結婚は10月の合格発表の後に動こうかと思ってたんだよ」
「えっ…あぁ、そういえば1級取れるまで彼女作らないって言ったね、ねぇ、もし落ちてたらどうするつもりだった?」
「いや、それは姫乃に出会っちまったって言ったじゃん」
「あっ、そっか」
「10月までは待てねぇって思って…だから試験終わったら会おうと思ってたらまさかの連絡できずで、姫乃は髪切ってるし、俺のせいだと思ったし、余計に愛おしくなって夜に会いに行っちゃったんだよな」
東京で指輪を買って渡すほどマジだったんだからなと話してくれた。
「嬉しかったよ、そして髪を切った事を後悔した、だって髪の長いのが好きなのわかってたし」