BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜

店に入ると後藤くんが待っていて

「ごめん、遅くなって」と座った。

「いや、あいつらも仕事が遅くなったから少し遅れるって連絡がきた」

「そう」

先に注文しようぜと後藤くんはメニューを手渡してくれた。

今日は焼き鳥屋に来ていた。

姫乃は大好きな皮とボンジリの塩を頼んだ。

「飲み物は?」

「ビール!喉がカラカラだもん、その為に車を置いて来たよ(笑)」

乾杯〜と2人で先に飲み始めた時に同じ歳の2人がやってきた。

「お待たせー」

筒井(つつい)くんと姫乃の同期の白石満里絵(しらいしまりえ)が合流した。

後藤くんと筒井くんは同期ではないけど同じ歳の4人ということで仲がいい。

満里絵は元々同期で仲が良かったが、今年の20歳の会で朝の4時半から着付けに追われ、カメラマンも式が終わってから撮ると言う人もいて予約はいっぱい。

その人達は着物を脱いで帰るから畳むのにまた時間を取られみんな疲労困憊だったのだ。

その時に後藤くんと筒井くんに食事に行こうと誘われて4人で行ってからは月イチで呑みに行くようになっていた。

「姫乃、新人どうだった?」

「疲れたよー、喉が渇く渇く」

筒井くんと満里絵は3班だから7月から田辺さんが行く為、満里絵は気になっているようだ。

「田辺さんの教育係は満里絵がつくの?」

「セーフ(笑)」

「いいなぁ」

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