BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜

まだ3年目の私なんかが新作を選んでいいのだろうか、選んだものが人気がなくて誰も選ばれなかったらどうしよう…

新作はホームページでアップされたら毎年すぐに予約で埋まる。

毎年流行りも変わるけどその人に本当に合うものを着て欲しい。

人気の商品はせめて写真だけをその気に入った着物で撮り本番は予約済みだから違う着物を着る人もいる。

争奪戦なのだ。

今まで自分も新作を楽しみに待っていたのに今年は他の人を楽しませる立場になるのだ。

今までそんなに仕事に対しては特に悩んだ事はなかったのに、初めて責任のある仕事を任された少しの不安と緊張感を持っていた、と同時に…

日曜日か…太志さんは仕事はお休みだけど別の仕事って言ってたし会えないだろうな…と太志さんの事も考えてしまう。

もう完全に太志さんの沼にはまってしまっているのを自覚している。


姫乃は昨日の寝不足と腰痛の為、早く寝ることにした。

明日の土曜日は姫乃はお休みだ。

久しぶりにゆっくりしようと思いながら眠りについた。



腰も良くなり姫乃は朝から買い物と太志さんがいつ来ても大丈夫なように大掃除をした。

まだ1ヶ月は忙しいとは言っていたが昨日だって突然だったしね。

出しっぱなしだった服を衣替えした。

夜に太志さんにLINEを送った。

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