BARでエンジェルキッスをくれた貴方は老舗呉服店の御曹司でした〜カクテル言葉はあなたに見惚れて〜

あっ、仕事をしなきゃ。

「あの…新作を3着購入したいんですが…」

「いつも既に縫製済みの物ですよね?」

わからずに班長を見ると班長は頷いていた。

少しお待ちをと言うと太志は奥に1度ひっこんでいった。

太志さん後ろ姿もかっこいい。

まあかっこいいから何でも似合うんだろうけど。

今日会えて嬉しい……ふふっ

太志が出てきて手には長襦袢を3枚ほど持っていた。

長襦袢?

姫乃はもちろん着物の下に着るものと知ってはいるが振袖を買うのにどうして長襦袢なんだろう。

そして太志は入口の新作の振袖の中から選んで何着か持ってきた。

「多分KOGUMAさんならその人の体型に合わせてお似合いの柄を大体勉強してると思うんですが」

確かにアニュアルは一応ある。

その人が決めかねている時は似合ったものをおすすめする時はある。

太志が薄い黄色っぽい振袖を持った。

「失礼します」

私に襟が無地の長襦袢を着せてくれた。

「この柄は細かくて小柄な人に合うんですけど、どうです?」

「可愛いわね」

班長が頷いている。

< 63 / 162 >

この作品をシェア

pagetop