遠い星の君

1年目 夏


1年目 夏

充希Side

夏になると一部の新入社員だけ

先に配属のため東京に移動となった。

残りのメンバーは引き続き研修をする。

彼は残り、私は配属となった。

私の配属ガチャは明らかに外れだった。

厳しい上司と残業する先輩に囲まれて

適応能力が試されている気がした。

同期が定時で帰る中、自分は帰れなかった。

慣れない日々が1ヶ月が経った頃

残りの同期たちも東京に来ることが決まった。

「改めて全体でお疲れ様会しようぜ」

そんな同期の一言で飲み会が決まった。

平日を走りきるのに精一杯だった私は

体調不良になってしまい、参加できなかった。

送られてきた写真には

楽しそうに笑う皆の姿が映っていた。

久しぶりに見る彼の顔に安心した。
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