遠い星の君

類Side

メンバーの半分がいなくなった残りの研修は

あまりにも静かで作業的だった。

特に目立った集まりもなく、盛り上げる人もおらず、

皆淡々と日々をこなしていた。

その1ヶ月後、ついに自分たちの配属の番が来た。

自分の部署はいわゆる当たりの部署で

年の近い先輩が多く

定時で帰ることが当たり前だった。

同期から久しぶりに全体での飲み会があると聞いて

きっと来るだろうと思っていた彼女は

体調不良で来なかった。

酔っ払った同期が遠くで騒いでる。

同期内カップルが久しぶりに会えて

ハグを交わしている姿を横目に

俺は静かにオレンジジュースを飲んでいた。

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