遠い星の君

2年目 春


2年目 春

類Side


2年目に用意された2日間の研修は

同期たちの雑談の場となっていた。

久しぶりに会えることもあってか

終始大盛り上がりだった。

もちろんそのあとには飲み会があった。

「吉川さん、可哀想だよな。

 適応力があるからって

 あんな部署に配属されて

 毎日夜遅くまで残業してるし」

「マジで充希は手抜かないから

 全力すぎて心配になる」

この話題の主人公は今会社を出たらしい。

飲み会があっても彼女は2次会からしか

来れない日が続いていた。

「大変遅くなりました~、お疲れ様です」

彼女はそう言っていつも笑顔で現れた。
< 16 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop