遠い星の君
類Side
お泊り会は翌日の朝にお開きになった。
静かになった部屋で、俺は風船を見つめていた。
「一生しぼまなきゃいいのに」
週明けの仕事へ行く道のりは足取りが重くなる。
さらにうるさい同期が話しかけてくるなら尚更だ。
「ねえ、みっちゃんとどんな関係なの?」
「別に、何も」
「ふーん、みっちゃんにこれ渡しといてって頼まれたけど、
2人に何があったのかな~?」
答えるのも面倒で適当に流した。
「朝からうざすぎだろ」
「まあ、類とみっちゃんじゃありえないか。
みっちゃんモテるし、類のタイプじゃなさそう」
俺のタイプをなんでお前が分かるんだよ。
同期はそう言って、小さい袋を渡して去っていった。