遠い星の君
(2年目 秋)
「類君、最近調子はどうですか」
眠そうな芝が現れた。
ちょうど聞きたいことがあった。
「この間、皆のこと泊めたじゃん。
そしたら人づてにお礼くれたのよ。
一応メッセージしてみたけど既読すらつかない。
これは俺が悪いのか?」
「お~、これは盛り上がってるね。
お礼は何だったの?」
「義理クッキー」
「義理?」
「渡してくれたヤツも持ってたから」
「なるほどね。メッセージなんてしたの?」
「これ」
メッセージを見せると芝が固まった。
「……あ~、口乾燥するのくだりはまずいね」
「手紙にパサパサかもって書いてあったから。
あんまり真剣な感じだと重いかなって」
「女子はそういうの気にするもんよ。
感謝だけにしとけば良かったのに」
最初から相談すればよかった。
「やっぱ俺が悪いんか」