遠い星の君
類Side
「時間が合えばね~」
そう言った彼女に少し腹が立った。
じゃあなんで俺達は好きな人ごっこしてんだっけ。
合コン行きたいのかな。
そんなことを考えながら布団に入ったら
モヤモヤして全然眠れず朝が来た。
朝会った彼女は昨日のことなんてなかった
みたいに爽やかだった。
なんか腹立つな。
でも結局合コンに行くのか
気になって聞いてしまう。
「……合コン行くの?」
行かないと言ってほしいって
今顔に書いてあると思う。
「行かないよ」
期待した答えが返ってきて安心する。
それでも素直に会話できずにいると
「寝不足で不機嫌な類は新鮮だね」
と笑顔で言われた。
「不機嫌なの嬉しそう」
「類が感情出してるの珍しいから
レアな姿が見れて嬉しいよ」
「俺は珍獣か?」
「ある意味、そうかも」
いたずらっぽく笑う彼女のペースに飲まれていった。