遠い星の君
類Side
別に人に関心がないわけではない。
自分から関わって引かれるくらいなら
自分のことを必要としてくれる人と
一緒にいればいいと思っているだけだ。
自分に話しかけてくれた勇者を大事にする。それだけ。
「割とコンプレックス」
「え、ごめん、そんなつもりじゃない」
「別にいいけど」
「類は自分が思ってる以上にとっても優しい人だよ。
私は何度も類の優しさに救われてる」
「大げさ」
「本当だよ。あとね、めちゃくちゃ安心する」
「なにそれ」
「類の優しい笑顔とか、落ち着いた態度とか、
まとってる雰囲気っていうのかな、安心するの。
だから類の周りに人が集まってくるのかなって」