遠い星の君
グループワークの休み時間のいつも雑談。
今日のお題は学歴のようだ。
当然のことだが、高卒の自分は最下層になる。
また始まったなと思っていた時、彼女が言った。
「人は誰だってどこかで苦労してると思うんだよね。
そのタイミングがそれぞれ違うだけで。
だからこの世に簡単な人生を送る人なんて
きっと誰もいないと思う!
類みたいに若くして大きな決断をすることって
簡単なことではないと思うな」
予想外の言葉に驚いた。
こっそりと見た彼女の顔は
当然のことかのようにキョトンとしていた。
「あ、なんか上から目線に聞こえたらごめんね。
そんなつもりは全然なくて、あの、その」
俺の目線に気付いたのか、
突然焦り出す彼女に笑ってしまった。
この人に人が集まる理由がわかる気がする。