キスまでの距離
あ、あれ?
なんだか右手が動かなくて、バランスを崩してソファーへ逆戻り。
なんで右手が動かないわけ!?
あたしは首をクルッと右向けて確認すると、そこにはあたしの右手を両手で握りながらソファーに頭をのせて眠るシンさんがいた。
それを見て、あたしは一気に固まった。
な…なんで……?
ただ、不思議なことにその手を離したいとは思えなかった。
ずっとその温もりに安堵感を貰っていたからだろうか。