キスまでの距離
……一体いつまで続くの?
喉の奥に溢れてきている唾液を飲み込む間すら与えられず、口の端から垂れた唾液があたしの首筋まで濡らしていた。
もう腰の力が抜けきって、立つことすらままならず、あたしはズルズルとその場に腰を下ろしていく。
それでもシンさんの唇は離れず、あたしに覆いかぶさるようにしていた。
そのままシンさんの体重でさらに倒れていき、ひんやりとした感触が制服を通して背中に伝わり、あたしは我に返った。
「――ダ、ダメ!!」
あたしは勢いよくシンさんの胸を押し、体を起こした。