キスまでの距離
シンさんがあたしの不安を見透かしたように言った。
あたしってそんなにわかりやすいのだろうか?
なんだか面白くない。
「……だったら、仕事中はキス禁止だからね」
あたしはムスッとした声を出した。
シンさんってきっとキス魔だ。
なんだか付き合いだしてから、有り得ないくらいキスされている。
いつの間にか車は胡蝶の従業員用駐車場に止まっていて、シンさんはあたしの耳元に唇を寄せた。
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