キスまでの距離


決してお姫様抱っことかそんないいモノではなく、シンさんの左手一本で腰を支えられ、シンさんの左肩に乗せられるように抱き抱えられていた。



カチャと音がしたかと思うと、あたしは何かに寝かされた。


すぐに車だと気付く。

あたしは車の後部座席に寝かされたんだ。



シンさんは「悪かったな」と言って、あたしから離れた。


横になっているおかげで、吐き気は大分治まり、あたしはいつしかウトウトしていた。







< 37 / 207 >

この作品をシェア

pagetop