キスまでの距離


それから慌ただしくランチタイムを終え、ディナータイムとなり、次々とお客様を迎えた。



「いらっしゃいませ」


シンさんの声が聞こえて、あたしは入口を見た。


そして、肩をガックリと落とした。



………ま、また男の客だ。


入ってきたのはスーツを着たサラリーマン二人組だった。



あたしはフッと店内を見渡す。




見えるのは、男、男、男。

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