キスまでの距離
……あの花火大会の日からあたしはハルを避けている。
男だと認識出来ていなかったハルの男の部分を見せられて、あたしはどうハルと接したらいいかわからなかった。
……あたしは、もしかしたらハルすらも怖がってしまうかもしれない。
そうやってまたハルを傷付けるぐらいなら、ハルに近づかない方がいい。
あたしはそう思ったんだ。
ハルが幼なじみとして大事だからこそ近づかないでいようと。
どうせハルを男として見れないあたしには、ハルの気持ちは受け入れられないのだから――……。
いつか、昔のように戻れるその時までは。