今日から悪魔を目指します!
ログハウスの中には、コランとアイリと魔王とアヤメが揃っていた。
まるで、魔王の実家に遊びに来たようだ。
男女に分かれて、それぞれの部屋で水着に着替える。
着替え終わると、リビングに集合した。
真菜は、ちょっと恥ずかしそうにしている。

「私、学校の水着しか持ってないから……」
「大丈夫だ、真菜!オレもだ!!」

コランはすっかり元気になっていて、堂々とした態度で笑う。
立ち直りの早いところは、コランの長所でもある。
真菜とコランは、紺色のスクール水着。地味でシンプルだ。
だが、アイリは……

「わぁっ!!アイリちゃんの水着、すっごく可愛い!!」
「ふふ……パパが買ってくれたの」

アイリの水着は、フリルの付いたピンク色のワンピースだ。
それを見たコランが羨ましそうにしている。

「え~、いいな!父ちゃんはアイリばっかり~!!」

そう。魔王は娘のアイリにメロメロなのだ。
アイリにメロメロと言えば、ディアも。
そんな魔王とディアの水着は、黒のハーフパンツでシンプルだ。
そして、誰よりも目を引いたのが……

「王妃様、すっごい色っぽい……」

真菜が思わず見とれてしまったのは、王妃アヤメだ。
シンプルなピンク色のビキニではあるが、注目すべきは、そのスタイル。
17歳の姿とは思えない色っぽさは、グラビアアイドル並だ。
普段の、学校の食堂での清楚な着物姿とのギャップに驚かされる。

「水着着たの久しぶり。どうオラン、似合う?」
「あぁ、最高に綺麗だ、アヤメ。愛してるぜ」
「え……もう、オランったら……好き」

そして魔王は誰よりも、奥さんのアヤメにメロメロなのだ。
子供たちを放ってイチャつき始めた夫婦であった。
もしかしてアイリちゃんも将来、色っぽくなるのかな…と、真菜はアイリを見る。
アイリはディアと楽しそうに話している。

「……行こうか、コランくん」
「うん!!海で遊ぼうぜー!!」

なんだか、見事に3組のカップルのような組み合わせになってしまった。
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