今日から悪魔を目指します!
校門の外に出ると、そこで真菜とコランは立ち止まって向かい合う。
真菜を真直ぐに見て微笑むコランの顏は、一年前よりもずっと大人に見えた。
「真菜。どうだ?魔界の学校は楽しかったか?」
コランが今、この質問をする理由。
1年前に聞いた真菜の願い事は、『楽しい学校生活を送りたい』。
契約は解除されたが、その願いを叶えるという約束を果たせたかの確認だ。
真菜は、それの答えに迷いはなかった。
「うん。最高に楽しかった。この学校に通えて幸せだよ」
こんなにも素直に言葉が出てくる。
戸惑ってばかりの1年前は、楽しいかなんて考える余裕はなかったのに。
「私の願いを叶えてくれて、ありがとう、コランくん」
「……へへ、オレだけの力じゃないけどな」
アイリやレイト、魔王にアヤメにディア……
みんなで過ごしたからこその、楽しい学校生活であったのだ。
コランは照れ臭そうにして視線を少し外した。
「オレ、立派な悪魔に近付けたかな?」
なんだか今日のコランは、いつもの無邪気な彼とは違う。
「うん。今のコランくん、すごくカッコいいよ」
コランは一瞬、目を見開いて、すぐに下を向いた。
照れた顏を隠したのだろう。
「……ありがとう、真菜……先に帰るなっ!」
コランは真菜を校門の前に残して、一人で走り出した。
顏を合わせられないほど照れてしまったのだろうか?
真菜はクスッと笑うと、晩ご飯の肉料理のメニューを考えながら歩き出した。
……だが、真菜には聞こえていなかった。
コランが走り去る際に、小さく……彼が発した言葉を。
「…………元気でな」
真菜を真直ぐに見て微笑むコランの顏は、一年前よりもずっと大人に見えた。
「真菜。どうだ?魔界の学校は楽しかったか?」
コランが今、この質問をする理由。
1年前に聞いた真菜の願い事は、『楽しい学校生活を送りたい』。
契約は解除されたが、その願いを叶えるという約束を果たせたかの確認だ。
真菜は、それの答えに迷いはなかった。
「うん。最高に楽しかった。この学校に通えて幸せだよ」
こんなにも素直に言葉が出てくる。
戸惑ってばかりの1年前は、楽しいかなんて考える余裕はなかったのに。
「私の願いを叶えてくれて、ありがとう、コランくん」
「……へへ、オレだけの力じゃないけどな」
アイリやレイト、魔王にアヤメにディア……
みんなで過ごしたからこその、楽しい学校生活であったのだ。
コランは照れ臭そうにして視線を少し外した。
「オレ、立派な悪魔に近付けたかな?」
なんだか今日のコランは、いつもの無邪気な彼とは違う。
「うん。今のコランくん、すごくカッコいいよ」
コランは一瞬、目を見開いて、すぐに下を向いた。
照れた顏を隠したのだろう。
「……ありがとう、真菜……先に帰るなっ!」
コランは真菜を校門の前に残して、一人で走り出した。
顏を合わせられないほど照れてしまったのだろうか?
真菜はクスッと笑うと、晩ご飯の肉料理のメニューを考えながら歩き出した。
……だが、真菜には聞こえていなかった。
コランが走り去る際に、小さく……彼が発した言葉を。
「…………元気でな」