娘の親友 〜友情とセックスと一途な思い〜
七 告白
七 告白
「いらっしゃい。どうぞ上がって」
夏菜子が出迎えて明日香と美和の二人は夏菜子の家に上がる。
「いらっしゃい」とリビングにいた夏菜子の兄の建人が二人に声をかける。
建人は夏菜子の二学年上で、今年の三月に卒業した先輩で、バスケ部のOB。
悠斗と夏菜子が付き合うきっかけも健人の紹介からだったのだ。
「ご無沙汰してます」
久しぶりに会う健人にうれしそうに挨拶する明日香。
美和はこの前泊まりにきた時に一緒にゲームしたりしているので、健人に軽い会釈をする。
健人が話を切り出す。
「カナから悠斗の事、聞いたよ。さっき悠斗にメッセージ送ったとこ。いきなり殴ったのはまあやりすぎだと思うけど、でも自分の大事な人や友達は守れよ、って教えてきたから、それを守ったのは褒めてやらないとね。明日香ちゃんは災難だったね」
「ご迷惑おかけしてすみませんでした」と頭を下げる明日香。
「いや、全然気にしないで。明日香ちゃんは中傷投稿された被害者なんだから」
明日香を元気づけそうと優しい声をかける建人。
「あ、俺、部屋に戻ってようか?」
「大丈夫、私たち上で話してくるから」
そう言って夏菜子は二人を部屋に連れていく。
二人を部屋に連れて行き、すぐ下に降りてきて、飲み物を用意して二人の待つ部屋に戻る夏菜子。
「さっき悠斗と電話で話した。手を出したことは反省してたけど、元気だったから心配しないで」
「ごめんなさい」
「明日香が謝る事ないから。悪いのは全部橋本のヤツだし」
「夏菜子には全部話しておこうと思って」
話を切り出す明日香。
「えっ、投稿のこと? 振られた腹いせのデマなんでしょ?」
「腹いせで投稿したのは本当だけど、でもホテルのことは事実なの‥‥‥」
「えっ、うそ! ホントにラブホに行ったの見られたの?」
「そうみたい‥‥‥」
「えっ? そうなの‥‥‥相手の人って‥‥‥聞いていい?」
「うん、付き合い始めた彼氏なの」
「オジサンっていうのも本当?」
明日香に代わって美和が答える。
「うん、私のお父さん」
夏菜子は驚いて美和のほうを向く。
「えっ、美和のお父さんって? ホントなの‥‥‥?」
明日香のほうに向き直って聞く夏菜子。
美和のうちに何度も遊びに行ってる夏菜子は、瑛二とも結構顔を合わせていて、手作りの夕飯をご馳走になったりしていたのだ。
「そうなの。私、ずっと好きだったんだけど、この前告白して、そして抱いてもらったの‥‥‥」
「え〜〜っ! そうだったの。あっ、そっか〜、明日香は小さい頃から知ってるんだったね」
「うん」と恥ずかしそうな明日香。
「この前、私がここに泊まった日に、明日香、お父さんに告白したんだ」
美和が続ける。
「そ、そうだったんだ‥‥‥。明日香、本気なんだね‥‥‥」
「うん、卒業したら、奥さんになりたいと思ってる」
「すごっ、もうそこまで決めてるんだ‥‥‥」
明日香の決意に驚く夏菜子に美和が声をかける。
「でも、このことは秘密にしてね。公にしちゃうと、色々と下らない横槍とか入ってくるだろうし。明日香もお父さんもお互いに本気で愛し合ってるから、私も応援してるの」
「うん、美和、わかるよ」
「悠斗くんには本当に悪い事してしまったの。停学なんて‥‥‥。これからの学校生活や進路に悪い影響がなければいいんだけど」
「かっとなって殴ったのは悠斗の責任だよ。だから明日香は気にしないで」
「うん、でも‥‥‥」
「これからのこともあるから、悠斗にはこのこと話してもいい? 絶対に人に言わないように釘刺しておくから」
「うん。悠斗くんにお詫びしたいんだけど‥‥‥」
「大丈夫。明日香の気持ち、ちゃんと伝えておくから。今は任せて!」
「わかった」
「それにしても驚いたよ。でも美和、ずっとお父さんにまた恋してもらいたいって言ってたから、よかったね。それが明日香だっていうのは、すっごいびっくりしたけど‥‥‥」
「うん、明日香でよかった」と嬉しそうな美和。
「それにしてもあれだけ何人から告られても微動だにしなかった明日香が、そんな思いをずっと抱えてきたなんて、なんかすごいな〜、よかったね、明日香!」
「うん、ありがとう。今すごい幸せなの」
「いいな〜。 あっ、でもそういうことは、もし明日香が結婚したら、明日香は美和の義理の母親になっちゃうってこと?」
「あっ、そうなっちゃうのか〜、ほんとだ〜〜」と笑う美和。
「すっごいね〜、めちゃウケるんだけど。あ、ごめんね明日香」と大笑いする夏菜子。
「そんなに笑うことないじゃない」とちょっと拗ねる明日香
。「ごめんごめん、だって明日香が美和のお母さんになっちゃうなんてさ〜」
そう言ってまた笑い出す夏菜子につられて明日香と美和も大笑いするのだった。
その晩、明日香から事件の顛末を聞いた瑛二は頭を抱えてしまう。
やはり自分が明日香との不釣り合いな付き合いは、問題の原因になって明日香や周りの友達にも迷惑をかけてしまうことにもあることを痛感して、心が揺らぐのだった。
そんなモヤモヤな気持ちに対して、明日香は真っ直ぐに「瑛二さんと私の気持ちが固く結ばれていれば、どんなことだって乗り越えていけるから、だからめげたりしないで」と元気付けてくれる。
本当は自分のほうが明日香を元気付けないといけないのに、情けなく歯痒い思いの瑛二は、本当にこのまま明日香と付き合っていっていいのかを思い悩みながら、金曜日を迎える。
「いらっしゃい。どうぞ上がって」
夏菜子が出迎えて明日香と美和の二人は夏菜子の家に上がる。
「いらっしゃい」とリビングにいた夏菜子の兄の建人が二人に声をかける。
建人は夏菜子の二学年上で、今年の三月に卒業した先輩で、バスケ部のOB。
悠斗と夏菜子が付き合うきっかけも健人の紹介からだったのだ。
「ご無沙汰してます」
久しぶりに会う健人にうれしそうに挨拶する明日香。
美和はこの前泊まりにきた時に一緒にゲームしたりしているので、健人に軽い会釈をする。
健人が話を切り出す。
「カナから悠斗の事、聞いたよ。さっき悠斗にメッセージ送ったとこ。いきなり殴ったのはまあやりすぎだと思うけど、でも自分の大事な人や友達は守れよ、って教えてきたから、それを守ったのは褒めてやらないとね。明日香ちゃんは災難だったね」
「ご迷惑おかけしてすみませんでした」と頭を下げる明日香。
「いや、全然気にしないで。明日香ちゃんは中傷投稿された被害者なんだから」
明日香を元気づけそうと優しい声をかける建人。
「あ、俺、部屋に戻ってようか?」
「大丈夫、私たち上で話してくるから」
そう言って夏菜子は二人を部屋に連れていく。
二人を部屋に連れて行き、すぐ下に降りてきて、飲み物を用意して二人の待つ部屋に戻る夏菜子。
「さっき悠斗と電話で話した。手を出したことは反省してたけど、元気だったから心配しないで」
「ごめんなさい」
「明日香が謝る事ないから。悪いのは全部橋本のヤツだし」
「夏菜子には全部話しておこうと思って」
話を切り出す明日香。
「えっ、投稿のこと? 振られた腹いせのデマなんでしょ?」
「腹いせで投稿したのは本当だけど、でもホテルのことは事実なの‥‥‥」
「えっ、うそ! ホントにラブホに行ったの見られたの?」
「そうみたい‥‥‥」
「えっ? そうなの‥‥‥相手の人って‥‥‥聞いていい?」
「うん、付き合い始めた彼氏なの」
「オジサンっていうのも本当?」
明日香に代わって美和が答える。
「うん、私のお父さん」
夏菜子は驚いて美和のほうを向く。
「えっ、美和のお父さんって? ホントなの‥‥‥?」
明日香のほうに向き直って聞く夏菜子。
美和のうちに何度も遊びに行ってる夏菜子は、瑛二とも結構顔を合わせていて、手作りの夕飯をご馳走になったりしていたのだ。
「そうなの。私、ずっと好きだったんだけど、この前告白して、そして抱いてもらったの‥‥‥」
「え〜〜っ! そうだったの。あっ、そっか〜、明日香は小さい頃から知ってるんだったね」
「うん」と恥ずかしそうな明日香。
「この前、私がここに泊まった日に、明日香、お父さんに告白したんだ」
美和が続ける。
「そ、そうだったんだ‥‥‥。明日香、本気なんだね‥‥‥」
「うん、卒業したら、奥さんになりたいと思ってる」
「すごっ、もうそこまで決めてるんだ‥‥‥」
明日香の決意に驚く夏菜子に美和が声をかける。
「でも、このことは秘密にしてね。公にしちゃうと、色々と下らない横槍とか入ってくるだろうし。明日香もお父さんもお互いに本気で愛し合ってるから、私も応援してるの」
「うん、美和、わかるよ」
「悠斗くんには本当に悪い事してしまったの。停学なんて‥‥‥。これからの学校生活や進路に悪い影響がなければいいんだけど」
「かっとなって殴ったのは悠斗の責任だよ。だから明日香は気にしないで」
「うん、でも‥‥‥」
「これからのこともあるから、悠斗にはこのこと話してもいい? 絶対に人に言わないように釘刺しておくから」
「うん。悠斗くんにお詫びしたいんだけど‥‥‥」
「大丈夫。明日香の気持ち、ちゃんと伝えておくから。今は任せて!」
「わかった」
「それにしても驚いたよ。でも美和、ずっとお父さんにまた恋してもらいたいって言ってたから、よかったね。それが明日香だっていうのは、すっごいびっくりしたけど‥‥‥」
「うん、明日香でよかった」と嬉しそうな美和。
「それにしてもあれだけ何人から告られても微動だにしなかった明日香が、そんな思いをずっと抱えてきたなんて、なんかすごいな〜、よかったね、明日香!」
「うん、ありがとう。今すごい幸せなの」
「いいな〜。 あっ、でもそういうことは、もし明日香が結婚したら、明日香は美和の義理の母親になっちゃうってこと?」
「あっ、そうなっちゃうのか〜、ほんとだ〜〜」と笑う美和。
「すっごいね〜、めちゃウケるんだけど。あ、ごめんね明日香」と大笑いする夏菜子。
「そんなに笑うことないじゃない」とちょっと拗ねる明日香
。「ごめんごめん、だって明日香が美和のお母さんになっちゃうなんてさ〜」
そう言ってまた笑い出す夏菜子につられて明日香と美和も大笑いするのだった。
その晩、明日香から事件の顛末を聞いた瑛二は頭を抱えてしまう。
やはり自分が明日香との不釣り合いな付き合いは、問題の原因になって明日香や周りの友達にも迷惑をかけてしまうことにもあることを痛感して、心が揺らぐのだった。
そんなモヤモヤな気持ちに対して、明日香は真っ直ぐに「瑛二さんと私の気持ちが固く結ばれていれば、どんなことだって乗り越えていけるから、だからめげたりしないで」と元気付けてくれる。
本当は自分のほうが明日香を元気付けないといけないのに、情けなく歯痒い思いの瑛二は、本当にこのまま明日香と付き合っていっていいのかを思い悩みながら、金曜日を迎える。