好きな人の妹とつき合う僕ってずるいですか?
4 決断
4 決断
「はぁ、はぁ……」
ボクはどうしたいんだろう?
なぜ走ってるんだろう?
階段を駆け下り、昇降口へ。
下履きに履き替えるのももどかしく、校舎から飛び出す。
「苺梨」
『よ、よろしくお願いします。舜右センパイ』
顔を紅くして、潤んだ瞳でボクを見上げてきた苺梨。
『センパイ、いっしょに帰りましょう!』
いつも元気いっぱい笑顔でボクを追いかけてきてくれた苺梨。
『ふふ、舜右センパイ、女の子とこうしたことなんてなさそうだもんね』
イジワルな笑顔でボクをからかう苺梨。
『お姉ちゃんのこと、気になるんでしょ』
「はぁ…… はぁ……」
ボクを見透かしたような澄んだ瞳を向けてきた苺梨。
『ちゃんと名前を呼んでもらうだけで、こんなに幸せな気持ちになれるだなんて』
嬉しそうに微笑む苺梨。
『だからセンパイがお姉ちゃんを幸せにしてあげて。きっとお姉ちゃんはセンパイを幸せにしてくれるはずだから』
苺梨。
だったらキミは誰が幸せにしてくれるんだ?
キミの幸せは、どこにあるんだ?
「苺梨!」
体育館裏が見えてきた。
「センパイ?」
「はぁ! はぁ! はぁ……」
両膝に手をついて、息を整える。
目の前には不思議そうな顔をした苺梨と、その肩に手を置いた長身のイケメン―― 斉木亨司がいた。
ボクはどうしたいんだろう?
なぜ走ってるんだろう?
階段を駆け下り、昇降口へ。
下履きに履き替えるのももどかしく、校舎から飛び出す。
「苺梨」
『よ、よろしくお願いします。舜右センパイ』
顔を紅くして、潤んだ瞳でボクを見上げてきた苺梨。
『センパイ、いっしょに帰りましょう!』
いつも元気いっぱい笑顔でボクを追いかけてきてくれた苺梨。
『ふふ、舜右センパイ、女の子とこうしたことなんてなさそうだもんね』
イジワルな笑顔でボクをからかう苺梨。
『お姉ちゃんのこと、気になるんでしょ』
「はぁ…… はぁ……」
ボクを見透かしたような澄んだ瞳を向けてきた苺梨。
『ちゃんと名前を呼んでもらうだけで、こんなに幸せな気持ちになれるだなんて』
嬉しそうに微笑む苺梨。
『だからセンパイがお姉ちゃんを幸せにしてあげて。きっとお姉ちゃんはセンパイを幸せにしてくれるはずだから』
苺梨。
だったらキミは誰が幸せにしてくれるんだ?
キミの幸せは、どこにあるんだ?
「苺梨!」
体育館裏が見えてきた。
「センパイ?」
「はぁ! はぁ! はぁ……」
両膝に手をついて、息を整える。
目の前には不思議そうな顔をした苺梨と、その肩に手を置いた長身のイケメン―― 斉木亨司がいた。