悪魔の王女と、魔獣の側近
「ふふっ!そうよディア、好き!だぁい好きっ!!」
イリアは再び、勢いよくディアに抱きついた。
その勢いで、ディアの体は数歩後ろに下がるまで押された。
だがその後、イリアの体がディアに重くのしかかる。
まるで、イリアが急に脱力したように……
「イリア……様?」
ディアが、イリアの体を抱いて支える。
イリアは目を閉じ、眠ったように動かない。
するとすぐに、うっすらと瞼を開いた。
そこから覗く瞳の色は、栗色。いつものアイリの瞳の色だ。
「……ディア?あれ……私、なんで、ここに………」
アイリは、まだ半分眠っているような状態で、虚ろな瞳をしている。
どうやら、いつものアイリの人格に戻ったようだ。
ディアは、アイリの体が冷えないように、優しく包んで抱きしめた。
「大丈夫ですよ、アイリ様。お側におります。お休み下さい」
「う、ん……ディア、おやすみ……」
そう言ってアイリは、再び瞼を閉じて眠った。
しっかりとアイリを抱いて、ディアはその静かな寝息と鼓動を感じていた。
月明かりの下、静かに時間だけが流れる。
(イリア様とは……何者なのでしょうか)
単純に、アイリの『別人格』なのか。
全く別の存在の『何者か』がアイリの中に入り込んだのか。
何であったとしても……
(私が、アイリ様をお守りします)
ディアはアイリを抱きかかえて、静かに立ち上がった。
アイリが起きていたら歓喜したであろう、『お姫様抱っこ』である。
アイリの胸元のペンダントの赤い宝石が、月光を反射して小さく煌めいた。
イリアは再び、勢いよくディアに抱きついた。
その勢いで、ディアの体は数歩後ろに下がるまで押された。
だがその後、イリアの体がディアに重くのしかかる。
まるで、イリアが急に脱力したように……
「イリア……様?」
ディアが、イリアの体を抱いて支える。
イリアは目を閉じ、眠ったように動かない。
するとすぐに、うっすらと瞼を開いた。
そこから覗く瞳の色は、栗色。いつものアイリの瞳の色だ。
「……ディア?あれ……私、なんで、ここに………」
アイリは、まだ半分眠っているような状態で、虚ろな瞳をしている。
どうやら、いつものアイリの人格に戻ったようだ。
ディアは、アイリの体が冷えないように、優しく包んで抱きしめた。
「大丈夫ですよ、アイリ様。お側におります。お休み下さい」
「う、ん……ディア、おやすみ……」
そう言ってアイリは、再び瞼を閉じて眠った。
しっかりとアイリを抱いて、ディアはその静かな寝息と鼓動を感じていた。
月明かりの下、静かに時間だけが流れる。
(イリア様とは……何者なのでしょうか)
単純に、アイリの『別人格』なのか。
全く別の存在の『何者か』がアイリの中に入り込んだのか。
何であったとしても……
(私が、アイリ様をお守りします)
ディアはアイリを抱きかかえて、静かに立ち上がった。
アイリが起きていたら歓喜したであろう、『お姫様抱っこ』である。
アイリの胸元のペンダントの赤い宝石が、月光を反射して小さく煌めいた。