悪魔の王女と、魔獣の側近
すると突然、コランが真剣な顔つきになった。
「なぁ、真菜。オレが魔王になったら結婚するんだよな?」
「え……うん、そういう約束よね」
「オレ、魔王になったから……結婚しようぜ」
ディアは、それを聞いて、思わずハッとして目も口も開いてしまった。
二人の会話が聞こえていないアイリは、そのディアの反応が気になる。
「な、なに?ディア、お兄ちゃんたち、何を話してるの?」
「えぇと、その……コラン様が、真菜さんに、プロポー……」
「ふぇぇえええ!?わ、わ!」
何故かアイリは、自分がディアにプロポーズされた時よりも取り乱している。
しかし、当の真菜は至って冷静に返す。
「え、でも魔王って、1年間の代理で、正式じゃないでしょ」
「えぇ~~まだダメなのか?」
「焦らないの。私も、まだ勉強中だから。お互い一人前になったら、ね?」
壁ドン体勢のまま、ガッカリと肩を落とすコランだったが、それで諦める彼ではない。
壁ドンまでして、このままでは格好がつかない。
コランは顔を上げて、キリッとした表情で真菜に迫る。
「じゃあ……チューしていいか?」
言い方が幼すぎて、それが聞こえているディアはズッコケそうになる。
だが、そんな彼らしい言い回しも含めて、真菜はコランの全てを受け入れている。
真菜は急に、しおらしくなって頷いた。
「それなら、いいよ……」
コランと真菜は見つめ合い、その瞳と唇の距離が近付いていく。
「真菜、好きだ。大好きだ」
「うん。コランくん、私も大好きだよ」
物陰に隠れているアイリとディアは、同時にクルッと体を180度回転させた。
これ以上、見てはいけない世界に突入したからだ。
「ディア、遠回りだけど、あっちから行こう!」
「承知致しました」
コランと真菜のやりとりにドキドキしながらも、アイリは羨ましく思った。
(いいなぁ……私もディアに壁ドンされたいなぁ……)
アイリがお願いすれば、ディアは何でもしてくれるだろうが、それでは何か違う。
朝から刺激的なシーンを目撃してしまったアイリは、何だか変な思考になるのだった。
「なぁ、真菜。オレが魔王になったら結婚するんだよな?」
「え……うん、そういう約束よね」
「オレ、魔王になったから……結婚しようぜ」
ディアは、それを聞いて、思わずハッとして目も口も開いてしまった。
二人の会話が聞こえていないアイリは、そのディアの反応が気になる。
「な、なに?ディア、お兄ちゃんたち、何を話してるの?」
「えぇと、その……コラン様が、真菜さんに、プロポー……」
「ふぇぇえええ!?わ、わ!」
何故かアイリは、自分がディアにプロポーズされた時よりも取り乱している。
しかし、当の真菜は至って冷静に返す。
「え、でも魔王って、1年間の代理で、正式じゃないでしょ」
「えぇ~~まだダメなのか?」
「焦らないの。私も、まだ勉強中だから。お互い一人前になったら、ね?」
壁ドン体勢のまま、ガッカリと肩を落とすコランだったが、それで諦める彼ではない。
壁ドンまでして、このままでは格好がつかない。
コランは顔を上げて、キリッとした表情で真菜に迫る。
「じゃあ……チューしていいか?」
言い方が幼すぎて、それが聞こえているディアはズッコケそうになる。
だが、そんな彼らしい言い回しも含めて、真菜はコランの全てを受け入れている。
真菜は急に、しおらしくなって頷いた。
「それなら、いいよ……」
コランと真菜は見つめ合い、その瞳と唇の距離が近付いていく。
「真菜、好きだ。大好きだ」
「うん。コランくん、私も大好きだよ」
物陰に隠れているアイリとディアは、同時にクルッと体を180度回転させた。
これ以上、見てはいけない世界に突入したからだ。
「ディア、遠回りだけど、あっちから行こう!」
「承知致しました」
コランと真菜のやりとりにドキドキしながらも、アイリは羨ましく思った。
(いいなぁ……私もディアに壁ドンされたいなぁ……)
アイリがお願いすれば、ディアは何でもしてくれるだろうが、それでは何か違う。
朝から刺激的なシーンを目撃してしまったアイリは、何だか変な思考になるのだった。