年下わんこに耐えられない!
今日が悠と約束した日

スタッフさんに連れられて、芹沢さんと私は撮影場所についた。

「すご〜い、ここが撮影場所ですね〜」

「先輩、悠くんは私が狙ってるので手出さないでくださいね。」

小声で言われた。
そんな事言わなくても狙わないって。

「2人ともおはよう」

衣装に着替えた悠が来た。

「悠おはよ、、」


「悠くん、おはよう。衣装とっても似合ってる〜素敵だね」

はぁ、芹沢さん遮ってきた。

「あ…ありがとう」

「悠くん、そろそろ始まるよー」

「じゃ、行ってくるね

香月ちゃん、見ててね」

「うん!」


撮影が始まった。

パシャッ

「いいねー、かっこいいよ」

パシャ

普段ふわふわしてるのに

撮影になると全くの別人。

色気がすごい


「休憩入りまーす」


「悠、お疲れ様。めっちゃカッコよかった!」

「香月ちゃんに褒められると照れるな、、」

照れてて可愛い。

「芹沢さんは?」

「今、お手洗い行ってるみたい」

「ちょうどよかった。香月ちゃん、、、


俺を、撮ってみない?」


え、、


「大丈夫、カメラマンさんには事前に言ってあるから」

「悠、ごめん、、

私もうカメラマンの夢は諦めたんだ。」

「ほんとに?」

「え?」

「今日、香月ちゃんすごく楽しそうだった。夢まだ、諦めたくないって顔してたよ。次は、俺が香月ちゃんの夢を応援する。」

まっすぐ見つめてくる悠の目。

「俺を信じて」

手を差し伸べてくれた手も、言葉も、本当に嬉しくて、怖いけど、やってみようそう思った。



「田中さん、前話してた香月ちゃんです」

「おー、君が悠くんが言ってた子か。どうぞお二人でごゆっくり」

2人きりになる空間

久しぶりに触るカメラ。

手が震える、、、、、


震える手を悠の手が包み込み、私の手にキスをした。

涙が目に浮かぶ。

挫折した苦しい過去

あんなに辛いなんて思わなかった。

だけど、今、心の底から応援してくれる人が目の前にいる。

「悠、ありがとう」

カメラを手に取って

白い椅子に座る彼を撮る。

パシャ、、、

魅力的だ。目の前にいるのは悠のはずなのに、悠じゃない。

パシャ、、、

「今俺、すごく幸せ」

「どうして?」

「ずっと香月ちゃんに撮ってもらいたかった」

パシャ、、、

「昔よく話したよね。悠がモデルになったら私が撮ってあげるって話。」

「覚えてるの?」

「うん。覚えてるよ、、」

悠が私の腕を掴む

「ちょっと危ないよ」

「片手ちょっと借りるね」

私の手を悠の頬にあたった。

「香月ちゃん、、

、、、撮って、、、」

「でも、」

それじゃ、私の手が写ってしまう、

「綺麗な手だから大丈夫」

パシャ、、、

「香月ちゃんの手、ずっと触りたかった綺麗でスベスベしてて気持ちい」

悠は私の顔を見ながら手をすりすりとしてくる。

「ちょ、悠なにいってんだよ!」

私の腰を優しく引き寄せ

「我慢できなくなる」

その瞬間、悠の唇が私の唇と重なった。


「2人だけの秘密ね」

今私絶対顔赤くなってる!!

「ふっ、、、かわいっ」


ドキドキしてる

「もっと2人っきりでいたいけど時間みたい」

「また連絡するね」


私は、気づかなかった。
ある人が私の事を睨みつけているなんて、、、
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