年下わんこに耐えられない!
「先輩」

「芹沢さん、顔怖いんだけど、、」

「さっきの会議での事なんですけど、佐藤悠とどういう関係なんですか。」

「どういう関係って、昔、家庭教師してた生徒ってだけだよ」

「昔の佐藤悠に会ってたなんて超羨ましい〜」

あー、この場から離れたい。

「私、お茶下げてくるね」

まさか悠と会社で再会するなんて思わなかった。

夢、、叶っててよかった。


「香月ちゃん、、」

振り返ったら悠がいた。

「悠、久しぶり。」

「久しぶり。」

「夢、叶ったんだね、おめでとう。もう超嬉しい!」

「ありがとう、、、」

さっきから暗い表情、

「悠、どうした?」


「俺、ずっと香月ちゃんに会って謝りたかった。」

「あの時、、香月ちゃんがくれた言葉嬉しくて、親に将来について打ち明けたら香月ちゃんが理不尽に怒られて、バイトも辞めさせられて、そん時俺何も助けられなかった。本当にごめん。」

「なんで?謝らないでよ。悠のせいじゃないじゃん。」

「香月ちゃんの連絡先も知らないまま、親の都合ですぐに引越しした。あれから勉強頑張って俺の進みたい夢を目指してもいいって言ってもらえるようになった。」

「親の決められた道にしか進めないと思ってたけど、香月ちゃんがくれた言葉が俺を変えてくれて、夢を追い続けることができた」

違うよ、、、

悠が努力をしてきたから、、私はただ、都合のいい言葉を言っただけ。

現に私は夢を諦めたのだから、、、

「モデルになった時も1番に報告したかった。香月ちゃんにずっと、、、、会いたかった、、、、」


熱のこもった真っ直ぐな言葉。


「今度さ、、広告モデルの仕事があるんだ。よかったら香月ちゃんに見に来てほしい」

「絶対見に行く!」

悠のモデル姿、かっこいいんだろうな〜


「それじゃ、香月ちゃん、、、またね、」

「また、、、」

手を振りあって別れた。





連絡先交換してしまった、、、


「なんか親密そうでしたけど!」

「別にそんなんじゃ、」

「まあいいです。私悠くんの連絡先ゲットしちゃいましたし、モデルの見学にも行くんで」

あぁ、そっか、そうだよね。私だけじゃないか。
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