恋愛日和    after story omnibus
キスやハグとかは合間にしてたけど、
確かに体を重ねるのってもう一月以上
していないのもあって、今更だけど
緊張感が半端ない


「ご飯!!ご飯食べないとダメ!!」


『ご飯より日和がいい‥‥』


「ダメだってば!!だってまたそのまま
 食べずに寝ちゃうでしょ?
 また倒れちゃったら心配だから、
 食べないなら‥し、しない!!」


真っ赤になりながらも、そう叫ぶと、
這っていた舌が止まり、裾に忍び
混んでいた手も大人しく下がっていく


良かった‥‥分かってくれたのかな‥


「隼人君の好きなオムライスにする?」


振り向いて俯く隼人君の手を握り、
下から覗き込むと、綺麗な顔が私を
捉えた


『食べたら‥‥しよ?』


「うん‥‥」


歳上の隼人君だけど、こんな時は
甘えた姿も見せてくれて最近は嬉しい


私にしか見せてくれないその姿に、
笑顔を見せると、ご飯を作った



「本当に何処にも出かけないの?
 ッ‥‥」


『いい‥‥日和に触りたい』


あっという間に着ている服を
ポンポン脱がされる度に触れる
冷たい指先に体がビクンとハネる


「隼人くん‥‥っ‥なんか‥
 待って‥‥ンッ!!」


薄い唇が私の小さな口を塞ぐと、
滑り込んできた甘い舌に唾液が絡み
すぐに脳までとろけてしまいそうになり
そのままベッドに寝かされた


『可愛い‥‥この透き通るような
 白い肌に俺が触れるとピンクに
 染まるね‥‥ほらまた‥‥』


そういう恥ずかしいことをサラッと
言われると、くすぐったくて余計に
唇や舌先が触れる場所が敏感になる



『これ以上仕事が入ってたら、
 和木と高城を出禁にするとこ
 だったし、一緒に住んでるのに
 抱きしめるとそれだけで終われない
 から触れるのも我慢してたんだ。
 だから今日は覚悟して‥‥』


「んっ!!んんっ‥‥」


仕事が忙しい時は別々の部屋で眠るし、
顔は合わせていても、恋人らしいことが
何も出来ていなかったから、久しぶりの
隼人くんの吐息や体温にさえ酔いそうで
たまらない


激しいけど、ちゃんといつも優しく
抱いてくれるのも知ってる。


まだ経験が豊富じゃない私に合わせて
くれてるのも‥‥


でも隼人くんはそれで本当に満足
出来てるのかな‥‥


「隼人く‥‥は‥ンッ‥気持ち‥い?」


余裕なんかないけど、片手を伸ばして
頬に触れると律動が止まり顔を歪めると
隼人くんがブルっと震えた気がした
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