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天気のいい、晩夏のこと。 突然、そんな声だか音だかが響いた。 田んぼと田んぼの間、畦道を歩いていた私は、向こうから迫り来る現象に息を―― 「わぁ!?」 飲んでいる間に、襲われてしまった。 まるで壁のように降る、お天気雨。 「なに――!?」 嘆いても、雨は凄まじい。 今日は厄日? そんなことを思った私は向こうの砂利道に、自転車で奔走している男の子を見た。 雨の中、傘を差してすごく急いで……て、あ、なんか自転車がパンクした!? うわ、チェーンが壊れた!? ほ、本物の厄日って彼だなぁ…… 思いながら、自転車を押し押し急ぐ彼を見送った。 すると――ケーン――また聞こえた音ともに、雨がやんでいく。 いや違う。 雨が、彼についていった……? なんだろう。 夏の日、それはちょっぴりの不思議だった。
いいいらい。 早口言葉みたいな名前。 暑い夏の日、らいは、出会った…。 それはあの日の温かさ。 それはあの日の…。 ちょっと不思議な夏物語。 珠玉の短編を、どうぞ♪
少しだけメルヘンチックなちょっと良い話。 読み終わった後に訪れる幸せな爽快感。 清涼飲料水のように心の乾いた所にス~っと沁みこんでくる筈!!